3.11

あの日あの時、わたしは診察室でネットサーフィンをして昼休みを過ごしていました。

おおきな地震だなぁ、診療時間内じゃなくて良かったなぁ。そんなことを思ったのを覚えています。

異変に気がついたのは、午後の診察が終わる頃。

インターネットのニュースで燃え盛る港の画像を見て、目を疑いました。


娘は、当時まだ小学生でした。

クラスみんなで、防災頭巾を被って机の下で震えていたそうです。

防災頭巾が活躍したのは後にも先にもその一回きり。

誰かが「まだ10歳なのに死にたくないよぉ」と言っていたんだと、後になって笑いながら話してくれました。

その彼女も、今年高校生になりました。


あれから六年。

わたしの日常はすっかり地震前に戻っていますが、原発は相変わらずだし……

まだ六年、もう六年、